ナァ
ラオス人民共和国ルアンパバン県
ラオス人民共和国ルアンパバン県ロンラオ村のモン族の男性が手作りし,使用していた狩猟用の弓である。台木に組み込んだ割竹に樹皮製の弦を付けた弓である。鹿児島の大隅半島に残るデッキュ(弓)と同類のものである。弦を引き絞り,台木に彫り込まれた横溝に引っ掛け,台木に縦に彫り込まれた溝に矢をつがえ,弦を押し上げると矢が飛び出す仕掛けになっている。照準は,台木の先端に付けられた粘性のある固形物を変形させて上下左右の調整を行うことができるようになっている。矢は竹を削り出して作られ,矢羽は竹を薄く割ったもので作られている。猟銃に先行する狩猟用具であるが,その威力は強く,鳥から獣までを獲ることができる。大隅に残るデッキュは,放し飼いの鶏や野鳥を射たといっており,両者の文化的な深い関連性が考えられる。全長54.0cm,弓幅75.0cm,弓長44.3cm。
展示に関する情報
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