更新日:2023年1月4日
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日時:令和5年1月4日(水曜日)9時~(ライブ配信)
皆さん,明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
皆様,御家族お揃いで,さわやかな新年をお迎えになられたことと存じます。心からお喜びを申し上げます。
昨年は,新型コロナウイルスの感染拡大に加え,不安定な海外情勢や急激な円安などによる原油価格・物価高騰により,県民の皆様の暮らしや県内産業は大きな影響を受けました。
また,9月に発生した台風第14号や集中豪雨による住家,公共施設等の被害や,相次ぐ高病原性鳥インフルエンザによる養鶏農家の被害なども多く発生しました。
職員の皆さんにおかれては,県民の生命や財産を守るため,業務に懸命に取り組んでいただき,心から感謝を申し上げます。
特に,相次いで確認された高病原性鳥インフルエンザの拡大防止のため,職員の皆さんには,発生の都度,市町をはじめ関係団体,国などと連携して,昼夜を問わず発生農場の鶏の殺処分や幹線道路沿いでの消毒ポイントの対応,防疫作業従事者の健康管理など一連の対応を迅速に実施していただきました。本当にお疲れさまでした。引き続き,予断を許さない状況が続きますが,職員の皆さんと一丸となって対応してまいりたいと考えております。
新型コロナウイルス感染症については,医療提供体制の確保や感染防止対策に取り組む一方で,今後は,ウィズコロナの下で,県民の皆様の安心・安全と,経済活動,社会活動の両立が図られるよう,各般の施策に取り組んでまいります。
我が国経済は,緩やかに持ち直しているところであります。
先行きについては,ウィズコロナの下で,各種政策の効果もあって,景気が持ち直していくことが期待されます。ただし,世界的な金融引締め等が続く中,海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また,物価上昇,供給面での制約,金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
県内経済は,持ち直しているところでありますが,海外情勢や急激な円安などの影響で,依然として先行きが不透明となっております。
こうした中,国においては,「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」を決定しております。
これらの対策を踏まえ,県としては,国の施策とも連携して,これまで補正予算に計上した各種の事業を効果的に展開することにより,原油価格・物価高騰の影響を受けている生活者や事業者の負担軽減に努めており,今後とも,県内経済の早期回復に向けて,速やかに必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
さて,昨年2月には,霧島神宮が国宝に,鹿児島神宮が国の重要文化財に指定されました。昨年末には,霧島神宮が,「ゆく年くる年」で放映され,全国的にも情報発信がなされたところであります。
また,10月には,第12回全国和牛能力共進会鹿児島大会が開催され,本県代表牛が和牛日本一の栄冠に輝きました。
そして,今年はいよいよ,7月に全国高等学校総合文化祭「2023かごしま総文」が開催されます。
10月には「コロナ禍からの再生と飛躍」を象徴する大会となることを目指し,「燃ゆる感動かごしま国体」,そして,本県初の全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」が開催されます。
これらの大会が,県民はもとより,全国の皆様にとっても素晴らしい,思い出に残る希望に満ちた大会となるよう,着実に準備を進めていく必要があります。
さらに,今年は,奄美群島の日本復帰70周年,屋久島の世界自然遺産登録30周年と,それぞれ節目の年を迎え,式典やイベントなども計画されております。これを機に本県の離島の魅力を国内外に発信するとともに,離島地域の活性化に更に取り組んでまいりたいと考えております。
そして,令和5年度末には,奄美群島振興開発特別措置法が期限を迎えます。群島が更に発展するためには,同法の延長を実現するとともに,法に基づく特別措置による支援の充実が不可欠であることから,国や地元市町村の皆様と緊密に連携しながら,奄美群島の自立的発展に向けて最大限の努力をして行く必要があります。
これらの施策に職員一丸となって取り組んでまいりましょう。
年頭にあたり,今年の県政の推進方針等についてお話しをいたします。
現在,本県を取り巻く社会経済情勢は,本格的な人口減少社会の到来,少子高齢化の進行,デジタル化や経済のグローバル化の進展,カーボンニュートラルの実現への対応など大きく変化しております。
こうした中,新型コロナウイルス感染症や原油価格・物価高騰への対応などに最優先で取り組みつつ,本県の基幹産業である農林水産業,観光関連産業など鹿児島の「稼ぐ力」の向上,地域や各種産業を支える人材育成,結婚・出産・子育てしやすい環境の整備や高齢者が健やかで生きがいが持てる社会の形成など,「かごしま未来創造ビジョン」に掲げた各般の施策に積極的に取り組むことにより,「誰もが安心して暮らし,活躍できる鹿児島」を目指して全力を挙げて取り組む必要があると考えております。
また,今後も必要な行政サービスを安定的に提供していくためには,限られた行政資源を効果的・効率的に活用していく必要があります。
そのためには,職員の皆さんお一人お一人に,これまで以上に能力の向上を図りながら,意欲を持って業務に取り組んでいただきたいと考えております。今後,更に研修の充実・人事交流などによる人材育成や,育休の取得促進・在宅勤務の拡充等による働き方改革などを進めることとしております。
皆さんにおかれましては,地方自治運営の基本原則である「最少の経費で最大の効果を挙げる」ことを十分に意識しながら,新たな課題を把握し,必要な施策を積極的に立案していただきたいと思います。また,デジタル技術の活用等による行政事務の効率化にも積極的に取り組んでいただきたいと思います。
県民の皆様によりよい行政サービスを提供するため,県政の基本方針である「かごしま未来創造ビジョン」や「行財政運営指針」を念頭に置きながら,今年は特にこのような視点を持って業務に取り組んでいただくようお願いします。
県政の諸課題への対応に当たって,改めて,職員の皆さんに心がけていただきたいことを3点,お話しをいたします。
まず1点目が,部局横断的な議論についてであります。
これは,常々申し上げておりますが,部局を越えて,県庁全体として部局横断的に課題にどう取り組むべきかを常に念頭において,主体的に庁内でしっかりと議論してほしいということであります。
政策立案・政策調整機能の充実・強化に向けて,各部局が部局横断的・全庁的に,より緊密に連携して取組を進めるために設置した総合政策部を中心に,縦割りではなく,各部局間でしっかりと連携を図って課題に対応した各般の政策を検討いただきたいと思います。
2点目は,政策立案のための活発な議論についてです。
私は,トップダウンではなく,職位にかかわらず,若手職員を含めた職員が県政の課題などについて自発的に様々な考えやアイデアを提案し,活発に議論しながら,よりよい政策を作り上げていくことが重要と考えております。
そのためには,職員の皆さんには,様々な課題を把握し,それをよく分析した上で政策を提案していただきたいと思います。上司の皆さんには,部下職員が自発的に提案し,活発に議論できる風通しの良い職場づくりに努めるとともに,日々の業務での実践等を通じて職員の成長を促し,それがさらに活発な職員の提案や議論を生み出すという好循環をつくっていただきたいと思います。
上司の皆さんは,部下職員からの提案にこれまで以上に寄り添い,その実現に向けて一緒になって検討していただきたいと思います。
3点目は,県民目線の県政についてです。
私は,県民の皆様との率直な対話を行う場として「知事とのふれあい対話」を県内各地域の33市町村でこれまで開催し,多岐にわたる地域課題やその対応策について意見交換を行い,政策に反映してきました。
職員の皆さんにおかれましても,多様化する行政需要や広がる県民ニーズにしっかりと対応するため,県政の主役である県民の皆様の声や,市町村,関係団体の御意見を伺い,各地域,分野の課題等の的確な把握に努め,その解決を目指して主体的に考え,積極的に県政を推進してほしいと考えております。
また,県政の推進に当たっては,県民の皆様の声をしっかりとお聞きし,地域の実態を把握した上で,本庁と地域振興局,各単独出先機関が連携しながら,政策につなげていくことが重要であります。
特に地域振興局・支庁は,地域の特性や住民ニーズに即した行政サービスを総合的に提供するための拠点です。地域の方々にとって一番身近な存在であり,地域における様々な要望等の窓口としての役割を担っていただいております。
引き続き,市町村と連携を図るとともに,本庁と情報を密に共有することで,地域の実態の的確な把握と県の施策等の説明を行う役割をさらに発揮していただきたいと思います。
年頭に当たり,改めて心構えを申し上げました。
庁内一丸となって県政の推進に取り組んでまいりましょう。
今年の干支は,十干(じっかん)が『癸(みずのと)』,十二支が『卯(うさぎ)』という組合せで,『癸卯(みずのとう)』の年であります。
『癸(みずのと)』は,「物事の終わりと始まり」を意味し,『卯(うさぎ)』は「春の訪れを感じる」という意味があるそうです。つまり,『癸卯(みずのとう)』は,「これまでの努力が花開き,実り始めること」という意味を持っており,縁起の良い干支だそうであります。
そういう意味では,「かごしま未来創造ビジョン」に掲げ,これまで皆さんと一緒に取り組んできた各般の施策が花開き,「誰もが安心して暮らし,活躍できる鹿児島」の実現に向けて,着実に前進できる1年になるのではないかと考えております。
最後になりますが,仕事をする上で,様々な御苦労も多いと思いますが,何よりも健康が基本でありますので,健康管理には,十分御留意いただきたいと思います。
以上,年頭に当たりまして,今年1年が良い年でありますように,また,職員の皆さんと,御家族の御健勝と御多幸を心からお祈り申し上げまして,私の新年のあいさつといたします。
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